卵巣の検診
正常な卵巣は、親指の先くらいの小さな臓器ですが、卵子を育てるために月経サイクルのなかで日常的に膨らみしぼむ変化がみられます。そのため、卵巣はとても腫れやすい臓器といえます。また、卵巣は出血しやすい臓器で、血腫を形成する場合もあります。
卵巣を調べるには、超音波検査やCT・MRIなどの画像検査が有用です。
ドックなどで「卵巣が腫れてますね」告げられたとき、考えられる状態は以下①~⑤のように様々です。
① ホルモンの影響で大きくなる場合
② 感染して膿がたまった状態(膿瘍)や血液がたまった状態(血腫)
③ 子宮内膜症のときのチョコレート嚢胞
④ 腫瘍性病変(良性の卵巣腫瘍や卵巣癌など)
⑤ 卵巣以外の病気(傍卵巣嚢胞など)
「最近、お腹が出てきて、なんとなく下腹部に違和感がある」このような理由で受診され、比較的大きな卵巣腫瘍が見つかることがありますが、進行するまで症状が出にくい腫瘍もあるので注意が必要です。
左右2つあるので、片方が機能不全になっても、もう片方がそれを補って、月経の変化に気付かない場合もあります。
ドックや検診などで卵巣を定期的にチェックしていると早期に異常を発見できます。卵巣の検査を希望される方は、受診の際にお申し出ください。